舌苔とその臭いについて


 舌苔の存在については、古くは江戸時代、遊郭の遊女はエチケットとして、クジラのひげのブラシで 舌苔を除去 していたとか。遊女だけでなく、歌川国貞「舌掃除する婦人」の浮世絵にあるように、一般の女性の間でも 舌苔除去 はエチケットとしてやっていたようです。

 古代中国の北方民族も口臭衛生として、舌みがきの道具により舌掃除を行っていたという記録があります。

 また、インドでも、舌苔取りを昔から日常的にやっているようです。


インドでは子供の頃から舌を磨く習慣が当たり前で、現在でも皆日常的によくやっているようです。

インドではどういう風に舌を磨くかというと、チタンなどのU字型の金属のヘラで舌奥から舌苔を掻き出すそうです。

(インドでは、舌磨きがポピュラーであるというのをテレビか何かではじめて知った時、職場にインド人の技術者などもいた関係で、自分もぜひインド式でそれやってみたい・・! と思って、
でもまさか聞かないですよ、そんなこと直接・・、恥ずかしいではないですか・・舌苔のことなんて!
それで、インターネットでインドで使われてるのと似た形状の舌苔除去グッズを買って試してみたのです。
詳しくは、「チタンくん」 のページをご覧ください。)



インド古来の医学アーユルヴェーダの考えでは、夜寝ている間に舌に溜まった舌苔は体の老廃物であり、体に有害なので、朝一番に舌苔をきれに全部落として捨てて体の中には絶対入れない、体の中に入ると病気になったり抵抗力が落ちたりする、という考えだそうです。

老廃物=つまり、便などと同じように考えているわけですね。

確かに舌苔は細菌の塊ですから、理論的にも体に入れないほうがよいのでしょう。

口臭治療の先進国アメリカでも、口臭治療の主流として舌みがきが推奨されているそうです。

郷ひろみさんは長い米国暮らしでその影響を受けたのでしょうか。


こうしてはるか昔から舌苔除去の記録があるということは、当時の人も、舌苔は「臭う」「くさい」というのをよく知っており、いろいろと苦労していたようですね。

舌苔は、人類の長い歴史の中の人間の共通の ”悩み” であるのです。


  

* 舌が臭うか確かめる方法・・・  

 舌を前に出し、鼻の前まで舌を持ち上げると舌が臭っているか分かります☆



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